2006年02月15日

さようなら親父 -29-

前の晩私が泊まったときとは違って、苦しそうな表情。「はあ、はあ」とやっとの思いで息をしている様子。
私も交代して参加し、手足をさすってあげた。
やはり手足をさすってあげるだけでも違うのであろう、手足のむくみがなくなっている。
しかし皮膚はすでに冷たくなっていた。
病院からは、明日の朝が峠だというような話らしい。
今後のことも気になった。私が泊まるにしても心細い。明日の朝になれば、もう息を引き取るのだと思うと、一人で見取るには戸惑いがあった。
しかし、母はもうすでに病院に残る覚悟でいた。

1時間ほどみんなでさすっていただろうか。
病院の外は今年の特有の寒さで極寒であったが、病室の中は乾燥して暑かった。
体力を使ったためか、私はかなり汗をかいた。

5時になった。
私は気づいた。
父の息が弱くなってきていると。
看護師さんを呼んだ。
2,3人の看護士さんが来て、父の様子を見守る。
「もう、息がなくなってきてますね」
と絶望的なことを、平気な顔で言う。
もう終わりなんだと実感した。
母、おじ、おば、姉たちは父に声をかける。
「まだまだ、がんばるんだよ!」
「おとうちゃん!」
「あきら(父の名)!」
私も思わず叫んでいた。
「おとうちゃん」
こんな状況ではあったが、ドラマのワンシーンを思い出した。
あまり公言できないが、不思議と悲しみは少なかった。
それよりも、その先に控える大イベントの責任者・喪主としてどうすれば言いかというようなことが不安だった。
posted by センセイジンゴ at 12:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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